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2019/09/10 00:03

 
 
 
記憶の片隅に残っていた、角を針金で固定して作る「角留め箱」
手仕事で作られた作品にふさわしい箱はどんなものかと考えたとき、
どこか温もりを感じる、昔懐かしいこの箱が浮かびました。
 

機械がない! 職人がいない

いざ作ろうという段階で聞こえてきたのは
「今時珍しい」「何に使うの」「機械がもう残っていないよ」といった声。
この角留め箱は、経験の長い職人さん達にとっては忘れ去られた過去のものだったのです。
 
 
 
 
 
なんとか制作をお願いしてみたものの、
完成した箱のほとんどは針金が歪んで食い込み、油染みだらけの無残な仕上がり。
昭和の時代に生まれた機械は、そう簡単には言うことを聞いてくれません。
 
交換する部品探しにも日本中を探すほどで、
綺麗に仕上げられる職人さんはほんのわずかでした。
 

毎回異なる紙の厚さ、銅の針金と難題だらけ

 
納得の仕上がりになるまでに、残念ながら廃棄した箱は数知れず!
古紙を配合した紙の厚みや風合いは毎回異なり、
懐かしさから選んだ銅色の針金も、柔らかいので扱いがとても難しいのです。
 
 
 
 
妥協してしまうと、仕上がりを見ても愛着が湧かないもので・・
少しずつ機械を理解し、職人さんとも何度も話し合いながら
沢山の方の知恵をお借りして、なんともアナログなやり方で
問題をクリアしながら少しずつ製作してきました。
 
 
制作当初の苦労を思えば、こんなにも綺麗で丈夫な箱を
安定して販売できるようになったこと、
多くのクリエイターの客様に愛用されていることが夢のようです。
 
 
 

二つと同じものは作れない

 
シンプルだからこそ難しい。
昔ながらの古い機械を使って作られるこの箱は、二つと同じものがありません。
よく見れば真っ直ぐでなかったり、角も丸みを残しています。
そんなところが独特の魅力となり、好評をいただいているのだと思います。
 
 
細かな要望に応え、情熱を傾けてくださった職人さんには感謝しかありません。
日本の優れた職人さんの知恵と技術を
これからも少しずつ、お届けしていきたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
《 角留め箱はこちらよりどうぞ 》ーーーーーーーーーーーーー
 

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